盛りつけも、食器も、夕食時間も大切ではある。
しかし、一番大切なのは、「食べたくなきゃ、食べなくてもいいじゃない」という雰囲気のようなものではないでしょうか。
もちろん、食べることの大切さはみんなわかっています。
そのうえでそう言っているのだ。
「でも......」という頭の固い読者のために、この「ネガ(陰)」としての発言を「ポジ(陽)」に翻訳すると、こういうことになるのだ。
「食べたいときには食べるんじゃないの」と。
もっと言い換えると、「食べたいときを大事にしようよ」です。
老人が食べないというのは、ただ、この時間の、この献立の、この介助者の、この雰囲気という、特定の条件の下で食べないということにすぎないのだ。
献立も介助者も雰囲気も変えにくいが、時間だけは放っておけば変わってくれる。